振出竿や継ぎ竿(ピ−スロッド)の固着は、起きやすいトラブルのひとつです。気をつけて対処しないと、節を折ってしまう原因にもなります。固着の原因や対処法を知って、より快適な釣りをしましょう。
01
竿の固着とは
About
固着とは、竿の節の継ぎ目が固まってしまうことを言います。振出竿であれば、節を緩めることができない状態、継ぎ竿(ピ−スロッド)であれば、節を外すことができない状態になります。固着は、強い力をかけないと外れないことが多いため、節を折ってしまうリスクが高くなります。
振出竿
-
POINT
節を緩めることができない状態
継ぎ竿(ピ−スロッド)
-
POINT
節を外すことができない状態
02
固着の原因
Cause
固着の原因は、いくつか考えられます。節を伸縮させているときに、ジャリジャリと音が鳴る場合は、砂利を噛んでいるので、竿尻から一度出して砂利を取り除きましょう。砂利はキズの原因にもなります。
強く継ぎ目を固定する
-
POINT.1
延べ竿をセットするときに、節落ち防止として強く継ぎ目を固定する
砂利が噛んでしまう
-
POINT
汚れを落とさずに仕舞い、節と節の間に砂利が入り込む
雨で濡れてしまう
-
POINT
水が節の継ぎ目の隙間に入り込む
気温の変化
-
POINT
気温が高くなり、竿が膨張して固着する
03
振出竿の固着の外し方
Remove
振出竿の節が固着した場合は、固着した節より先の節を抜き、節の上部を持って竿尻を地面にコンコンと叩くと外しやすくなります。下には、布など柔らかいものを敷いて叩くとよいです。
振出竿
-
STEP.1
竿尻から固着した節より先の節を抜く
-
STEP.2
竿尻のキャップを閉める
-
STEP.3
固着した節の上部を持って、竿尻をコンコン叩く
04
継ぎ竿(ピースロッド)の固着の外し方
Remove
延べ竿やルアーロッドが継ぎ竿の場合は、固着した継ぎ目の上下にロッドベルトを巻くと外しやすくなります。節を握ったときに、手のグリップが効くので節を回しやすくなります。ガイドに指をかけると、ガイドが破損するのでやめましょう。力が伝わりやすくなるので、折れないように力加減に気をつけて、じわ〜っと回すとよいです。気温が高くなると、竿の材質が膨張し固着することがあります。氷や保冷剤で冷やすと収縮させるのも効果的です。
継ぎ竿(ピースロッド)
-
POINT.1
上下にロッドベルトを巻き、グリップを効かせて回す
-
POINT.2
氷や保冷剤で冷やして、節を収縮させて外しやすくする
05
固着を防止する方法
Step.1
竿の固着は、ポイントを抑えることで防止することができます。固着を恐れて緩く固定してしまうと、キャストのときにすっぽ抜けてしまうので気をつけましょう。
継ぎ目は、ほどよい強さで固定
-
POINT
セットするときに、強く固定しすぎない
使用後は手入れをする
-
POINT
汚れを洗浄して、乾燥させる
ワックスを塗る
-
POINT
継ぎ目の隙間や摩擦を改善する
06
ワックスを塗って予防する
Wax
ワックスは、固着防止に加えて、ガタなども改善してくれるのでおすすめです。ワックスを塗る前には、必ず節の継ぎ目の汚れを落としましょう。水で流し水分を拭き取りましょう。塗るときは厚く塗らず、薄めに均等に塗るのがポイントです。塗ったら節を継いでみて、「ヌッ」という抵抗がかかれば完了です。
ワックスの塗り方
-
STEP.1
継ぎ目の汚れを落とす
-
STEP.2
ワックスを均等に薄く塗る
-
STEP.3
継いで感触を確かめる
-
STEP.4
定期的に塗る
使用を重ねるごとに効果が弱くなってくるので、感触をみながら定期的に塗るようにしましょう。
07
おすすめアイテム
Select
優れたクッション性と伸縮性で、ロッドをしっかりホールドして守る!
ほどよい伸縮性でロッドをホールドします。ガイドがないロッドでも、裏地の滑り止め加工によってズレ落ちを防止します。
サイズ | 250 × 30 × 3mm |
---|---|
重さ | 8g |
完全防水をはじめ、軽量・弾力性・柔軟性・耐久性などをしっかり備えたロッドベルト!
キズがつかない滑り止めのネオプレーン素材を採用していて、表側はまとめやすいマジックテープで止めます。
サイズ | 24.5 × 3 cm |
---|---|
重さ | 8g |
ロッドの継ぎ目の緩みやガタ、固着などを予防するリップ式天然ワックス!
程良い粘度でロッドの継ぎ目の隙間を埋めてくれ、すっぽ抜けや固着を防いでくれます。
サイズ | 5g |
---|
フライやルアーロッドなど種類を問わず扱えるフェルールワックス!
ロッド継ぎ目の密着度を上げ、擦り減りや固着を激減させることができます。
個数 | 1個 |
---|
08
まとめ
Summary
固着は防止することが何よりも大切です。竿を最適にセットして、使用後はお手入れをするようにしましょう。ワックスを活用することで、固着防止をはじめ、すっぽ抜けやガタを改善してくれるので、ひとつ持っておくことをおすすめします。
ティーチャーの用語チェック | |
---|---|
フェルール | ロッドの継ぎ目 |