渓流釣りで餌を付けるとき「わからないけど適当に付けてみる」では釣果を下げてしまいます。渓流魚は警戒心が強いので、違和感を感じると食い付きません。餌の特性を知り上手に付けて、餌のパフォーマンスを最大限に生かして釣果を上げましょう。
目次
01
餌を正しく付けないと
Bad Usage
餌を適当に付けてしまうと、餌持ちが悪くなったり餌本来のパフォーマンスが十分に発揮できず、釣果が上がらない原因になってしまうことがあります。
こんなことに
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POINT.1
餌の持ちが悪く、パフォーマンス低下
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POINT.2
ハリ掛かりが悪く、バラしの原因になる
ハリ先も掛かりが悪くなり、魚をかけた時にバラしの原因になりやすいです。使う餌の最適な付け方を覚えておきましょう。
02
渓流で使用する餌
Bait
渓流では、イクラ、ブドウ虫、川虫など色々なものを餌にして釣りをすることができます。イクラ、ブドウ虫は、ほとんどの管理釣り場で購入できるので事前に用意しなくても大丈夫です。川虫は、現地の川で採取できます。釣具屋でも真空パックなどで売られています。
渓流の代表的な餌
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餌.1
イクラ (釣具店や釣り場で購入可)
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餌.2
ブドウ虫(釣具店や釣り場で購入可)
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餌.3
川虫(主に現地で採取)
春先や秋口の虫が減っている季節では、イクラやブドウ虫がより効果的になります。
03
イクラ
Salmon roe
イクラは、管理釣り場でも購入することができます。チョン掛けすればよいので付けるのが簡単で初心者にオススメの餌です。針の大きさに合わせ1〜3個付けます。いくらは、1度付けたら長時間使用せず、まめに取り替えて常に良い状態で使用します。いくらが白くなったり中身が抜けていたらすぐ取り替えましょー。
刺すときは粒の中にあるオレンジの目を刺すと潰れやすくなるので避けます。片栗粉をまぶすと刺しやすくなり、水に入れた時の餌持ちが長くなります。
いくらでスレた場合、「まきいくら」で何粒がそのままバラまきます。こうすることで、一時的に安全な餌だと認識され釣れる場合があります。イクラの代替えで筋子も餌として効果があります。
イクラ
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対象魚
ヤマメ、イワナ、ニジマスなど渓流魚
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価格
500円〜700円程度
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保存適温
〜10℃程度
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特徴
水温が低く魚が鈍いときや放流直後の魚に効果的
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使用量
半日で1パック(30g程度)が目安 / 竿1本
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レベル
初級者〜
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釣り方
ウキ釣り、ミャク釣り
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付け方
チョン掛け
04
ブドウ虫
Grape insect
ブドウ虫は、管理釣り場でも購入することができます。渓流では人気で嗜好性が高い餌です。サイズもMサイズやLサイズがあります。色も白やクリーム色、グレーや茶色があるので確認してみましょー。色はローテーションすることで魚を飽きさせず、食い気を持続させる効果が期待できます。
繭付きのブドウ虫は、使用する時に繭を取らなければいけませんが、保存時の餌持ちが良くなります。型崩れもしにくいので、餌1つで2〜3匹釣ることもできます。イクラで釣れなくなったら切り替えてみましょう。
虫が苦手な人はキツいかもですが、「ブドウスカシバ」というガの幼虫です。付け方は、お尻からカラダにそってハリを通します。
ブドウ虫
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対象魚
ヤマメ、イワナ、ニジマスなど渓流魚
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価格
500円〜700円程度
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保存適温
10℃〜15℃程度
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特徴
万能餌で型くずれしにくく、餌1つで2〜3匹釣ることができる
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繭の有無
繭ありの方が自然の状態なので餌が長持ちする
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使用量
半日で約1箱(25匹程度)が目安 / 竿1本
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レベル
初級者〜
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釣り方
ウキ釣り、ミャク釣り
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付け方
お尻からカラダに沿って頭か途中でハリをだす
05
ミミズ(キジ)
Earth worm
渓流で使用するミミズは、赤みが強く細い「ツリミミズ系」と身体の縞模様がはっきりして太い「シマミミズ系」があります。
太さは細・中・太とありますが、一口で食べれるサイズを意識するとよいです。ハリを通すときは、ミミズの白い帯状部(ハチマキ)にハリを刺すとミミズが死んでしまうので避けるようにします。
通し刺しは、ミミズの内蔵は頭部からハチマキに集中しているので、頭部を少し避けて刺すと活きがよい状態を保ちやすくなります。サイズが大きい物は「ミミズ通し」という道具を使うと通し刺しが簡単にできます。
チョン掛けは、ハチマキの下をチョン掛けするようにします。急所をはずすことで水中でも動きよいアピールになります。ミミズが小さすぎると、小物もかかるようになり面倒になる場合があります。その場合は数匹をチョン掛け(房掛け)します。
ミミズ
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対象魚
ヤマメ、イワナ、ニジマスなど渓流魚
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価格
300円〜500円程度
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保存適温
10℃〜20℃程度
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特徴
雨が降った後の大物狙いをする定番餌
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使用量
半日で約1箱が目安 / 竿1本
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レベル
初級者〜
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釣り方
ウキ釣り、ミャク釣り
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付け方
チョン掛け、通し刺し
06
川虫
River worm
川虫とは、水生昆虫です。川虫は大きく分けて3つに分けられます。
カゲロウの幼虫
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川虫
ヒラタ、ピンチョロなど
カワゲラの幼虫
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川虫
オニチョロ、キンパク
トビケラの幼虫
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川虫
クロカワ虫
川虫は、現地の川で岩の裏などを探し採取します。傷むのが速いので予約が必要な場合がありますが、釣具屋で購入することも可能です。採取した川虫は、その場所に住んでいる魚がいつも食べている餌なので、警戒心が少なく釣果が期待できます。
クロカワ虫は、背中にチョン掛けをします。ヒラタやキンパクなどは、お尻からハリを通し脇腹から出すように付けます。
川虫
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対象魚
ヤマメ、イワナ、ニジマスなど渓流魚
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価格
700円〜900円程度
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保存適温
現地で調達する場合、保存容器に湿らせた水苔や木くずと一緒に入れておき、乾燥させないようにする
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特徴
魚が普段補食している餌なので、最も優れた餌とされる
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使用量
必要な量を、その都度採取する
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レベル
中級者〜
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釣り方
ウキ釣り、ミャク釣り、テンカラ
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付け方
チョン掛け、尾から通し刺し
07
餌持ちをよくする方法
Box
夏など気温が高い環境下では、暑さで活き餌が弱ってしまいます。ハリに付けようとしたら、もう活き餌がぐったり…。イクラもカピカピに乾燥して…。釣果を落としかねません。また、地面に置くと忘れたり見失いがちです。そんなときは、餌箱を用意しておくと暑さの影響を回避でき餌を長持ちさせることができます。首掛けにできる餌箱は携帯性にも優れるので、取出しも用意になり餌の付け替えがスムーズに行えます。川虫など様々な餌に活用できるので、もっておきたいアイテムのひとつです。
内缶がステンレスで虫の臭いが付きにくく、エア断熱仕様の餌箱!
フタがマグネット式の開閉で使いやすくなっています。首かけもできるので餌の取出しがスムーズに行えます。
品番 | CS-131N |
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サイズ | 15cm × 11.6cm × 7.6cm |
2種類の餌を収納でき、首掛けベルトで使いやすさも優れた餌箱!
深底で餌をたっぷり収納できます。餌の小分けに便利なチョイ置きトレーも便利なポイントです。
サイズ | 約18.5 cm × 12cm × 8.5cm |
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08
手のガンコな臭いや汚れ
Item
ミミズなどの活き餌を扱うと手に臭いが付いたり汚れたり「ヤダーっ!」と思うかもしれません。一般の石鹸では、完全に落とすのは難しいので気をつけなければなりません。その後の食事などの行動で臭いが気になります。
臭いがとれないと
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POINT.1
手の臭いで食事が美味しく食べれない
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POINT.2
洗っても手が不衛生に感じる
そんなときは便利アイテムを使うことで快適になります。手を拭くために、使い捨てタオルやウエットティッシュを用意しておくと便利です。
半永久的に使うことができる脱臭専用石鹸!
ステンレスと水と空気の触媒反応を利用した石鹸です。ステレンスなので錆びにくく半永久的に使える逸品です。使う時は、普通の石鹸と同じように流水で使います。
重さ | 87g |
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素材 | ステンレス |
魚市場や魚屋さんで使われている消臭剤!
車の中やタックルボックス、クーラーボックスの臭いを消すときはスプレータイプが便利です。イオンパワーで瞬感消臭してくれます。
サイズ | 90mm × 50mm × 190mm |
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内容量 | 300ml |
09
うまく餌を付けれないとき
Not
ミミズなど活きのよい餌は、激しくクネクネします。まだ餌に慣れていない方は、掴みづらかったり苦戦するかもしれません。困ったときは、アイテムを活用することでスムースに行うことができます。
ミミズの通し刺しを簡単に!
ミミズの通し刺しは専用のアイテムを使うことで、簡単にハリスまで通すことができます。ワームを付ける時にも利用できます。寒い時期など、手がかじかんでうまく動かない時にもスムーズに付けることができます。
カラー | グリーン、イエロー |
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10
餌を用意しよう
Check
管理釣り場では、ほとんどの場所でブドウ虫、イクラを購入することができます。本格的な渓流釣りに行くときは餌を用意しておきましょう。
いろいろな状況で使える万能なブドウ虫!
渓流で嗜好性が高い餌で、イクラで釣れなくなった時の餌替えにも効果的です。
1パック | 約28匹 |
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初心者にやさしい定番の餌!
イクラは、付け方が簡単でそれなりの釣果が期待できるので初心者におすすめの餌です。
内容量 | 35g |
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雨が降って濁った状況で効果的!
雨が降った後、水が濁った状況で大物を狙いたいときに期待できる餌です。
種類 | シマミミズ改良型 |
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まとめ
Summary
渓流釣りでは、上手に餌を付けることで餌持ちがよくなりハリ掛かりも良くなります。また、餌を常にいい状態で流すことも大切です。定期的に餌の状態をチェックしてマメに交換するとよいです。状況に応じて餌替えもすると釣果アップが期待できます。
餌を上手に付けれるようになり釣果をそれなりに上げると、魚にハリを飲まれることが少なからずおきます。手間取ってしまうと魚へのダメージが大きく、釣りをする時間も減ってしまいます。上手な針外しの使い方も覚えておくことをおすすめします。
ティーチャーの用語チェック | |
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バラし | ハリが魚の口から外れてしまうこと |
ブドウ虫 | 「ブドウスカシバ」というガの幼虫 |
川虫 | 川に住む水生昆虫 |
ワーム | ミミズの形をした疑似餌 |